ヨコスカ海と大地のプロジェクト 

さわら

鰆
英名：Japanese Spanish mackerel
学名：Scomberomorus niphonius
分類：スズキ目サバ科
分布：北海道南部以南

成長するにしたがってサゴチ（サゴシとも・40-50cm）、ナギ（50-60cm）、サワラ（60cm以上）と呼び名が変わる出世魚。
横須賀ではだいたい1kg以下はサゴチ、サゴシと呼んでいます。
写真のように丸ごと店頭に並ぶものは、運搬に容易なサゴチになると思います。

春を告げるさかな・鰆の旬は？

サワラの漢字は魚偏に春で「鰆」と書くため春が旬だと思われています。しかしこの漢字の意味は春、産卵のために沿岸へ寄るため人目に付きやすく、あてがわれたようです。
実際、暖流に乗って広く回遊するので場所によって旬が異なる様です。駿河湾から北の関東では１０月から翌３月まで、瀬戸内海では3～5月が旬で、特に東京では1～2月の産卵期前の脂が乗ったものを「寒さわら」と呼んで珍重します。
横須賀では　夏に多く獲れていましたが、今年は11月に入っても揚っています。刺身にしても焼いても美味しいです。この季節の変動で「元気に揚った時が旬では？」との見方も。

西京漬けで有名ですが・・・

肉質は白身でやわらかく淡白な味わいですが、血合があるので青魚の味わいも楽しめます。白身魚として取り扱われることが多いですが、成分からすると赤身魚といえます。
関東では「西京漬け」にする魚としても有名。全国で消費量１という岡山県ではしゃぶしゃぶや刺身で食べるほか「バラずし」の具として欠かせません。

サバやイワシを食べる栄養価の高いさかな

良質のたんぱく質やビタミンＡ、ビタミンＢ２、ビタミンＤ、ナイアシンを含み、中でもカリウムを多く含んでいます。カリウムには、体内の余分なナトリウムの排出を促し、血圧上昇を抑制する働きがあることから、高血圧に効果があるといわれます。
さらに、頭の働きを良くするというＤＨＡ、高コレステロールを改善するＥＰＡ、タウリンなどの栄養素もつまっています。
脂質含有量は約9.7％で、冬には脂質含有量が14％ほどまで増加することもあり、
これが、口の中でトロっとなめらかなとろけるような食感につながっています。