[海][今月の野菜と魚たち]
ほうぼう
竹麦魚、魴鮄
英名:Gurnard, Red Gurnard, Searobin など
学名:Chelidonichthys spinosus
分類:カサゴ目ホウボウ科
分布:北海道南部以南
寒さが増し、脂がのってきました!
旬は秋~冬です。横須賀各地であがるようになってきました。
煮つけ、塩焼き、ムニエルもいいですが、ぜいたくに刺身で食べると白身の旨みと甘みが際立って美味。アラも味噌汁にすると良くダシがでてこれまた美味。フランスではブイヤベースの定番。
なぜ「ほうぼう」という名前に?
飛行機か昆虫類にも似た体型と、鮮やかな体色をもっています。特に胸びれは半円形で大きく、翼のように水平方向に広がります。一番下は赤く、遊離して太く発達し、これを脚のように動かして海底を「歩く」ことができます。このようにして「方々」歩き回るところから命名されたともいわれています。また、うきぶくろでグーグーと音を出して鳴くことができ、この鳴き声からつけられたという説もあります。
偽物?カナガシラ
ホウボウという名前でひとくくりにして売られている良く似た魚が「カナガシラ」です。
この写真で、上が「カナガシラ」です。緑色の色彩がないため赤い色が綺麗で一見、こちらのほうが美味しそうにみえます。
江戸の川柳に、「鮒の仇討ったのは芝のカナガシラ」というのがあります。鮒は吉良上野介から「鮒侍」とののしられた浅野内匠頭のこと。「カナガシラ」は「かな頭」を意味し、いろは四十七文字の頭、つまり四十七士の頭領である大石内蔵助を魚のカナガシラにかけたものです。