大根の間引き菜
春の七草「すずしろ」は、大根の葉のこと。摘み取った若い葉は、やわらかくクセがない。カロチンやビタミンが豊富で、葉を食べるための専用品種もあります。
冬大根、準備中
横須賀市の農作物のなかでも、キャベツと並ぶ生産量を誇る大根。今や四季を通じて品種を変えて栽培され、その時期ごとの味が楽しめます。ただ、やはりジューシーで甘みがつよいのが冬大根。横須賀市内でも大根の美味しい季節に向けて種まきが始まっています。
なかなかのレアもの
大根は、栽培の途中で必ず間引きをします。野菜の価格高騰やエコな意識の高まりから「規格外野菜」などに人気が集まる中、こういった間引き菜も「葉大根」として、注目してほしい地場産野菜です。
種を播いてから2週間、葉が20センチ程度になった頃に選別を行い、丈夫な芽を残して3本のうち2本を手作業で抜きとります。畑にかがみ、一本ずつ選んで抜く作業はかなりの手間がかかりますが、抜いた葉はしおれやすく、大きさも揃いにくいので、商品として出回りにくいのが現状です。現在でも抜き取った葉は、自宅用やご近所に配る他は、廃棄することがほとんどで、横須賀でも一部の農家だけがスーパーや飲食店に出荷しています。
クセなく使える便利野菜
他の野菜が端境期を迎える中、この時期の青菜は嬉しいものです。間引き菜は、やわらかくアクも少なくて食べやすい上、ビタミンCの含有量が豊富。軽く塩もみするだけでも美味しく、ゴマあえやおひたしにするのもおすすめです。冷凍保存もできて使い勝手のよい野菜です。
※葉大根として出荷する横須賀市津久井の長塚光一さんの野菜は、京急ストアの一部店舗での取り扱いの他、横須賀市久里浜のダイニングバー「ありがた屋」(電話 046-837-7639)などで食べられます。
※浦賀産は「大根ぬき菜」という名前で売られていました。