いちご
strawberry
仏語 fraise
独語 Erdbeere
原産地 アメリカ大陸
いちごはビタミンCのほか、葉酸、食物繊維が多く美肌づくりにも効果的で、女性に嬉しい果物。フラボノイドやキシリトールなども含まれる高栄養食材です。
いちご栽培は長期戦 夏は「つる(ランナー)がのびる時期」
横須賀でのいちご栽培は、すべてハウスで行われています。毎年3月頃から翌年の分の苗を育て始めます。いちごの苗は「ランナー」とよばれるつるを伸ばし、段階的に生長します。特に真夏はランナーがのびる時期で4段くらいに増えた頃、つるを断ち切って株を分け、9月下旬、ハウスの中につくった畝に植え替えます。
収穫は12月20日頃から翌年の5月上旬、GWの頃まで続きます。実のなる時期がずれるよう植える時期をずらしたり、ハウスの温度管理をするなど調整も欠かせません。
市場に出回らない、限定完熟いちご
横須賀で栽培されている主な品種は紅ほっぺ、とちおとめ、さちのか、章姫の4種類。特に紅ほっぺは、実も大きく甘みと酸味のバランスが良くて味もよいと人気の品種です。
現在、ヨコスカ産のいちごは、観光農園で摘まれるか、直売所での販売で扱われています。一部、横浜市内のレストランや横須賀市内の洋菓子店など限られた店舗での取り扱いもあるそうですが、観光農園で食べられるいちごは市場に出荷されない「完熟いちご」限定品です。
通常、市場に出荷するためには、流通の途中で熟しすぎないよう7~8割程度の熟度で収穫されています。ところが「いちご狩り」という究極の「とれたてスタイル」のため、ここでは甘みと酸味のバランスのとれたいちごが完熟まで栽培されるのです。
津久井浜観光農園の山田さんにきいたおいしいいちごの見分け方
「おいしい完熟いちごを見分けるには、色が決め手。おいしさと粒の大きさは、あまり関係がないと思いますよ。小さな実でも、とにかくヘタのぎりぎりまで真っ赤になったものがおすすめです。熟すほどヘタが反り返って上を向いてくるので、それも目安になります。
いちごに最も甘みがのるのは、やはり冬の寒い時期。じっくり少しずつ熟したいちごは甘みが濃厚です。ぜひ一度、とれたての完熟いちごの美味しさを味わってください。」
*いちご狩りやみかん狩りで有名な「津久井浜観光農園」。
車や京浜急行を使ってのアクセスもよく、人気のレジャースポットです。訪れる観光客は年間7.5万人ほど。2月前半のピーク時には熟したいちごが足りなくなることもあるほどの盛況ぶりです。