カフェド・クルー 有限会社モリ・ワールド 専務取締役 森 柾人さん
横須賀市根岸町3-2-4
北久里浜駅近くのカフェド・クルーは「よこすか海軍カレーパン」でもお馴染のパン屋。大正13年4月、法塔ベーカリーとして創業した老舗のパン屋です。カフェド・クルーの4代目森柾人さんは原料にこだわることで他の店にはない特徴をだそうと「よこすか海軍カレーパン」では海老名市の米粉を使っています。
一昨年6月、三浦市で自家栽培の小麦を使用しているパン屋「充麦」と出会い、パン屋なのに小麦を見たことがなかったことにあらためてこれではいけないと思い、横須賀でも小麦を栽培してくれる農家はいないかと探し始めます。そして昨年9月、市の農林水産課から永野優子さんが麦を植えたと連絡を受けます。
永野さん(林2丁目)は他の農家では作らないものに挑戦することが好き。出荷先をあてにして始めたわけでもありませんでした。そこで森さんとのマッチングは即成立。ただし商業ベースではなく、好きで植えたので面積は1反ほど、300~350kg(原麦)しか収穫できません。さらに、国産小麦はもともとうどん向き、パンに加工する難しさに森さんは試行錯誤を重ねます。(このあたりはお店のブログに詳しく書かれています)
結果、昨年秋、メロンパンの皮生地に横須賀産小麦を使った「よこすかメイプルメロン」が誕生しました。メロンパンは以前から販売されていたそうですが、横須賀産に魅かれてかこの新商品は人気が続いてます。
今年6月、永野優子さんの小麦畑にはカフェド・クルーの社員の皆さんが何度か通いました。手作業での収穫です。パン屋で働いていてもほとんど経験できない貴重な経験です。
横須賀産小麦のパンを増やすには小麦の生産量を増やさなくてはなりません。それは単に畑の面積を増やすだけでは難しいこと。増やせば手作業では限界があり、高額な機械を購入しなくてなりません。乾燥させ、保存する広い場所が必要になります。
地産地消には1つの生産者と1つの事業者だけでは厳しい面があります。仲間の広がりが必要ではないかと思えました。
森さんのブログには「小麦の育成(=農業)は自給率を高めるだけでなく、雇用の創出という側面もあり、地産地消ということだけに関わらず、社会に対して大きな影響(問題提起を含めて)を及ぼす事業だと思いました。 【よこすか小麦】でパンを作るという事が第一の目的ですが 、私達の一歩が将来の日本の何か新しい一歩になればと思います。」とあります。
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